第6号  1996,05,07(火) 東京のある小学校 5年1組

「和の輪」インターネットバージョン


[2日目]

 朝、起床時間なんてあってないような物。早くから廊下を走り回った子達に起こされました。

 今日は登山ですから、全員が体調よく目覚めてくれればいいと、大目に見て朝食です。でも、早く起きた分、出発準備は手早くできていたようです。
 半袖で充分という気温の中、いよいよ出発です。今日は、決して弱音を吐かないということを目当てに歩き始めました。

登るにつれ、視界が広がって気持ちよかったです。それを口に出して言うと、近くにいた子に、「そう言えるには、かなりの精神力がいりますね。」と言われて、子どもたちはかなりへばりがきているのかなと思いました。

 山中湖を見下ろす所で1回目の休憩。おやつを食べてから出発です。飯盛山を越えて大平山に向かう登りのきついこと。その途中で一人の男子が、「先生、もうダメ。動けない。」と弱音を吐いて座り込んでしまいました。一瞬、「えっー。まさか私がおぶっていくなんてことに????」ぞーっとしました。そのころは私もかなりへばっていたからです。一緒に座り込んで、どうしようと考えあぐねていると、通りかかったよそのクラスの子が、「荷物持って行ってやるよ。頑張ってね。」と言って、助けてくれました。後から来た高久君も一緒に歩いてくれました。おかげで、それからは二人で励ましあいながら、無事登頂に成功しました。

「10才にして二つの山を征服した。」という○○さんの言葉のように、頂上は、子どもたちの喜びに包まれていました。
 そこでまずおやつ。近くにいた○○君におねだりをしたら私の好きなチョコレートをくれました。嬉しかったですねえ。後で私の分から好きな物をお返ししました。

 下山は、500段以上もある階段を下りました。下りきった頃には膝ががくがくしてさすがにもう歩くのは嫌と思いましたが、何とその脇を風のように走って行く一人の男。校長先生です。
 それを見て 子の曰く。
「先生、人間、年じゃないですね。普段の鍛え方ですね。」
(はい、その通りでございます。)

 夜は、子供会。男子の出し物は手品とダンス。手品は練習の時よりもうまくできました。モジャダンスは大うけでした。女子は、何度も練習をしたかいがあって、ぴったり決まった安室の歌と踊り。こちらもお見事。
 その後星の観察。昨日はとてもきれいに星が見えたのですが、この日は、月を見るのが精一杯でした。それでも、○○先生が用意してくれた天体望遠鏡でクレーターがハッキリ見え、感激しました。


[3日目]

 いよいよ帰る日。昨日より30分遅い起床でしたが、ゆっくりしていたのはこちらだけ。子どもたちは今日も元気です。
 普段の後始末の悪さから、最後のお掃除はかなり大変かと思っていましたら、予想以上に良くできました。どうやってリュックの中にあれだけの荷物を?たぶん無理矢理押し込んだのだろうね、というのが私たち3人の考えですが、どうだったでしょう。

 青空の下、まかいの牧場へ向かいました。
 昼食を食べてから、それぞれの体験学習へ。私はバター作りに挑戦です。コップに入れた脂肪分を一所懸命に振り回すとでき上がるのですが、私は、(記録用のビデオ)撮影に夢中の○○先生の分も振り回したので、腕がぱんぱんになってしまいました。でも、おいしかったです。家庭科の初めての調理実習はこれにしたいなと思ったほどです。おみやげにコップを戴いて帰りました。
 途中、道路が思いの外すいていてスムーズに帰って来ました。帰りのバスの中は、ビデオをかけてもらって、自由な時間ですが、かなりの子は寝ていました。
 学校には、またたくさんのお母さん方が待っていて下さって、やっとホッとしました。



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