通算第60号　　1997,10,23(木）東京のある小学校　６年１組

「和の輪」 Ⅱ インターネットバージョン

　国語上の教科書も最後の単元に入りました。そこで、人とのつきあい方や友達というものについて考えてみました。教科書には２つの資料がありましたが、先日に新聞にちょうど良い投書がありましたのでそれも資料３として示してから、各自、作文を書かせました。この記事は、高校生が書いたもので、小学生には難しいかもしれませんが、この中にある「グループ化」というのが最近の我がクラスの状態とよく似ているので取り上げてみました。
　次に、子どもの作文を載せます。他にもいろいろと考えていることがよく分かるものがたくさんありました。これらが、うわべの言葉だけでなく、実践できる日が来ることを願って止みません。

人の気持ち
　今、〈暗い〉という表現は、明暗を表すのではなく、人の価値を表している。決して部屋が暗いとか明るいとかを表す言葉ではないのだ。人の価値に関わる言葉、マイナスの言葉、嫌がられる言葉として使われている。
　そして、私達は〈暗い〉という言葉を恐れているような気がする。誰かが、「あの人暗いんだもの。」と言えば、周りもすぐに同意してしまう。「あの人ムカツク。」も同じ様なものだ。自分自身をよく見てくれている友達や家族なら、いくら他人が暗いとかムカツクとか言っても、「人の見方によって全然違うからね。」と言ってなぐさめてくれるだろう。でも、たいていの場合、他人から〈暗い〉や〈ムカツク〉等と嫌われることを恐れ、言いたいことも言えず、やりたいこともできないままに終わっているのではないだろうか。そんな自分の心はいつも安定しているのだろうか。
　人間不信に思ったりすることもある。でも、それに負けてはいけない。もうすぐ大人になる。社会人になる。〈暗さ〉や〈ムカツク〉を卒業しよう。

資料２について
　人間はあの人が好きとかあの人が苦手だということがあるが、僕は、それはしょうがないと思う。なぜかというと、例えば僕は算数が好きだけれど国語は苦手ということと同じだと思うからだ。けれども、他人のことを良く知らないうちに何となく苦手意識を持って人をさけるのは良くないと思う。もし、自分がクラスの人や友達にさけられていたらどうだろう。たぶんいやになるだろう。同じ地球に住んでいる人が全員友達なら、本当に毎日が楽しくなるだろう。けれど、そう簡単にはいかない。うわべだけで好きと言っても本当の友達になる資格はないと思う。真のいいところを見つけてから友達になると友情が生まれる。これから、いろいろな人と知り合っていく中で、こういう友達に何人くらい会えるだろう。　一人一人のいいところを見つけて、悪いところはアドバイスして友達を増やしていけばいろいろと楽しいことがおこるだろう。そうして地球上の人が友達になっていけばとても良いと思う。

友達とは
　友達のいいところは「仲良く遊べる」「いろいろなことを話し合える」この二つだと思う。けど、友達は、勇気がないとできないことだと思う。それは、はじめの一言がないと相手の良いところが分からないからだ。相手に良いところがあるから仲良くできる。人には必ず良いところがあると思う。しかし、みんなが、良いところを分かってくれている人がいるわけでもない。お互いを理解し合えない人もいると思う。そういうところから「いじめ」が出てくるのだろう。話してもいないのに苦手、嫌い、の意識が出てくるから、人が人を嫌うと言うことが出てくる。だから、やっぱりはじめの一言が大事だと思う。人に積極性があれば「いじめ」もおきないと僕はそう考えている。

戻る　

このページに関するご質問ご感想等はここまでどうぞ

通算第60号 1997,10,23(木） 東京のある小学校 ６年１組

「和の輪」 Ⅱ インターネットバージョン

人の気持ち

資料２について

友達とは

戻る

通算第60号　　1997,10,23(木）東京のある小学校　６年１組

戻る　