通算第62号　　1997,11,05(水）東京のある小学校　６年１組

「和の輪」 Ⅱ インターネットバージョン

　　こんな事がありました。これは我がクラスにとって思いもかけない大事件といえることです。

結局勇気が足りないのかなあ・・・
　明後日、私達６の１は、○○先生に意見をぶつけます。一歩間違うととんでもない結果を招くことになる、とても大きなことです。先生と対立するというのはとても難しいことです。でも、私達の不満をそのままにしておいて○○先生を呼び捨てにする人が増えたらその方がいけないので頑張って意見を言います。
　先日、教室で私と○○君で司会をしたとき、不平不満を言った人がすごく多くて、黒板を埋め尽くすほどでした。これなら本番になっても皆意見を言ってくれるなと安心しました。
　しかし、いざ意見を言ってくれる人を聞いたら少なくてがっかりしました。緊張してしまうから、と言う人もいましたが、面倒だという人もいたと思います。でも、ふだん本川先生の所に行って不満を言うことはないのに、このときバシッと手を挙げてくれた男子がたくさんいて大感動でした。「うわあ、かっこいい。男の子の代表だ。」と勝手に思いました。
　しかし、やっぱり陰で愚痴をこぼすのに、いざとなって手を挙げるのをためらってしまう人には渋い顔になってしまいます。やっぱり勇気が足りないのかなあと思ってしまいます。こうして不満を口に出すようになったのは、その人達から始まったと言えないこともないのだから、バシッと一言決めて欲しかったです。その後、また楽しい○○の授業に戻れるのですから。

　○○から戻ってくると不満を言う子が多いので、クラスで話をして直接その気持ちを○○先生に話してみようと言うことになりました。これから気持ちよく、先生とも仲良く授業を進めるためにと言うことを念頭においたクラスの話し合いは、沢山の時間を使いましたが、昨日、無事○○の時間に直接の話し合いを終えました。このことを通して子ども達一人一人が、直接認められたいという気持ちが強いのだということを改めて認識しました。
　司会として○○君と○○君がいろいろと知恵を絞って奮闘してくれました。また、直接意見を言ってくれたのが、あまり大きな声で不満を言っていなかった男子であったことに正直驚きもしましたが、ここというときに頼りになる男子と見直しました。一方女子はと言うと、不満はとても多く言ったのにと、ちょっぴりがっかりです。女子は最近「いじめ」の芽も見え始め、難しい集団になっているようです。

友達のこと
　どうして女子は悪口ばかり言うのか考えてみました。男の子はすごく仲がいいのに、女の子はうわべだけで仲がいいのです。私も悪口を言ったことがあります。誰かに言うと相手も自分に合わせてくれて、それでストレスが発散されてスカッとするのです。
　でも、それが自分に向けられると思うといやな気分になります。言われた人の心が傷つくのは当然ですが、言った人だって、ストレスが無くなっただけでいい気分になったとは思えません。
　最近グループに分かれていて、１つが赤で１つが白というようで、いつも同じ色の人たちと遊んでいるように思えます。私は他の人とも遊びたいのですが、自分の悪口を言われるのが怖いから、八方美人になると言うか、そういう風になってきていると思います。
　でも、この前、いつもあまり話さない人に誘われたときとても嬉しかったです。きっと私だけでなく、他にもそう思っている人はいると思います。クラス全員で遊べたらもっと楽しくなると思います。
　悪口を言っていないで、その人のいいところを見つける努力をしてみるといいと思います。

　今週はこんなにいい作文がありました。周りがよく見える子、よく考える子が増えつつありますが、なかなかそれを行動にまでつなげることはできないようです。残りあと５ヶ月足らずのうちに、この集団はどんな動きをするのでしょう。みんながいい思い出を持って卒業できるようになるのでしょうか。

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