2月9日(月)
昨日の夕食の余韻が朝食にもあった。伊勢エビのお頭がみそ汁のお椀の中に入っていた。
今日はお伊勢参り。以前は毎年のように来ていたが、ここのところはご無沙汰だ。何年ぶりになるのだろう。
<クルーズ>
何しろ答志島は島なので、ここから出るにも船を使わなくてはならない。港には昨日の漁船がまだそのままに残っていた。これだけの船が一世に船出したら見事だろうなあ、見てみたいと思ったが、残念ながらそういう機会には恵まれなかった。
今日の船も昨日と同じように小さいが、今日は波も穏やかで、後ろに出られる所があるので、出港するとすぐに則はそこへ出ていった。
<朝熊山金剛証寺>
船着き場で待っていたバスに乗り換えて、海産物店や真珠館などを見学した後、朝熊山金剛証寺に行った。以前展望台までは来たことがあるが、ここは初めてだ。空海が整えた寺だそうだ。
「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」とうたわれて、神宮に来てここを参って完璧なのだそうだ。
結構大きなお寺で、本堂、開山堂、奥の院などがある。九鬼水軍も関係あるらしい。それらの中から始めに宝物館を見た。旧国宝や重文があるという。空海の彫った雨宝童子尊や双鳳鑑がそれにあたる。他にも徳川ゆかりということで、代々の将軍からの御朱印状が並んでいた。
奥の院には美空ひばりの卒塔婆などがたくさん並んでいると言うが、そこへ行くだけの時間はなかった。
<伊勢神宮・内宮> 皇大神宮(天照大御神)
ここへ御参りするのは何年ぶりだろう。以前は良く来ていたものだが、最近はとんとご無沙汰になった。
簡単な説明を聞いたあと、右側を通って橋を渡り(ここの橋は右側通行)、五十鈴川で身を清めてから御参り。正殿までは玉砂利の道をかなり歩く。両脇には大きな杉の木が立ち並び、荘厳な感じがする。
やっとたどり着いた正殿は平成5年に造られた物だそうで、25年には隣の敷地にまた新しい物が造られる。正殿の鰹木は偶数、千木は水平切りというのを改めて教えられた。
<てこね寿司>
昼食はまたまた名物。ちらし寿司のようなものだが、上に乗っている魚は1種類。これがカツオかマグロかという話になった。主にはカツオなのだそうだが、私が難なく食べられたのだから、多分漬けマグロだろうという結論に至った。とにかく醤油につけた魚を酢飯に乗せて食べるのを「てこね寿司」という。
<おかげ横町>
自由時間があったので、おかげ横町まで散策に行った。そこまでの通りはお払い町と言って、門前町となっている。かなりの賑わいを見せて、今日が平日だというのを忘れてしまいそうだ。
赤福の前を入るとおかげ横町。ここは、以前来たほどの賑わいはなかった。お店にもゆっくりと入ることができる。ということで、順さんは「ぜんざい」を、則は「ミンチカツ」を食べる。好きな物は別腹と見える。
本来ならここで赤福を買う所だが、車内販売であらかじめ頼んでおいたので手ぶらで、時間いっぱい散策を楽しんだ。
<伊勢神宮・外宮> 豊受大神宮
まず団体写真を撮る。これが面白くて、場所が何と写真屋の中。そう、バックに正殿が大きく映し出されている写真館の中での撮影だ。これなら天候に左右されることなくいつでもいい写真が撮れる。
そのおじさんに案内されて外宮の見学に行く。おしゃべりの好きなおじさんでいろいろと裏話のような解説もしてくれた。
(1)熨斗・・・ここで熨斗アワビを飾った所から来ている。
(2)土産・・・ここの宮下(みやげ)からきている。伊勢参りをした人が買った札が始まりで、後々各地でそこの名産を売るようになると土地の産物、つまりは土産となったという。
御参りの仕方もしっかりと指導されて、さあご一緒に、と一列に並んで強要された。といってもこれも旅のご一興と仲間に加わった。白い玉砂利の並んでいる所は、奥まで行けない人がここで代参するという。そこでも御参りをさせられた。が、このおじさんがいなければ意味もわからず素通りする所だ。
この正殿は鰹木が奇数、千木は垂直切り。これが内宮と違う所だ。違うと言えば、入り口の橋も左側通行だ。
<帰る>
高速を使っての帰路だが、まだ伊勢からの高速と東名がつながっていないので、一カ所だけ一般道路を走ったが、それ以外はずっと高速。便利になったものだ。それも平日とあって渋滞もなく(1回だけ事故渋滞があったがそれほどでもなかった)予定よりも早く新宿へ戻ってきた。
ただ、長旅だったのでかなり疲れた。