木曽駒ヶ岳緊急登山
無計画なことこの上ないが、急に思いついた木曽駒ヶ岳への登山。
何故にと言われれば、理由はこうだ。直前に迫ったチベット行きのための、高度順応力を試すためのもの。メキシコやスイスフランス国境のエギードュミディーと言ったところには行った経験はあるが、短時間の滞在で、富士山と同じか或いはそれを超えるような高さで寝泊まりしたことはないからだ。
8月10日金曜日の夕方、駒ヶ根行きの中央高速バスの人となって、長野県を目指した。駒ヶ根市の駅前のホテルで一泊して、早朝の木曽駒ヶ岳登山を目指すため。
5時のバスに乗る。さすがに一番乗りだった。バス停では、キップ売りのおじさんがそのうちやってきて、ロープウェイを含めた往復券を発売していた。これを購入。バスは途中駐車場で少し止まる。既にここから先行したバスが数台あるようで、我々の駅始発のバスにはここからは誰も乗車してこなかった。5時50分ロープウェイ乗場に着く。上には既に人が並んでいて、ロープウェイは3台目となった。20分ほど待って、6時10分にロープウェイに乗り、18分に千畳敷(2612メートル)に着く。ここでしばし写真タイム。雨が心配されたが、雲と雲の切れ間に宝剣岳や駒ヶ岳の頂上がよく見えた
6時25分、ロープウェイ乗場を後に歩き始める。宝剣岳を鑑賞するコースをとったはずだったが、どうやら道を間違えており、千畳敷カールを突っ切る形で、八丁坂にいつの間にか入ってしまったようだ。あまりきついので、7時になったところで5分休憩。更に登るが息が上がる。仕方なく7時15分、二度目の5分休憩。そこから更に金属製の階段のある所などを通り、7時27分ようやく尾根に出る。乗越浄土と言うところと。
宝剣岳をみながら宝剣山荘の方へ7時35分出発。宝剣山荘天狗山荘の横を通り、中岳にたどりつく。中岳の登りは大したことはない。ガレ場なので気をつけながら登り、山頂へは7時45分に到着。木曽の御岳などが見える。15分間の大休憩をして、そこから一気に駒ヶ岳を目指す。大きな石のあるところで、やや難儀をしながら下りる。一旦頂上山荘まで下りる。8時13分で、2分だけ写真タイム。8時30分に則、38分に順が頂上へ到着。さすがに八丁坂のところはあえぎあえぎで直ぐに差が出来てしまったが、それ以外の所はかなり地図にあるコースタイムに近い時間で歩いた。
木曽駒ヶ岳に登ったのは、3000メートルに近い高度を体験したかったからで、登山が目的ではない。なので木曽駒ヶ岳頂上では時間がたっぷりあった。真っ青な空というわけではなかったが、360度の眺望は気持ちよかった。ここで本当の大休憩。持参したおにぎりの半分を食べ、順さんは新聞を読みふけり、則は頂上昼寝を決め込む。バッチを買ったり写真を撮ったりして、10時20分まで過ごし、下山を開始する。少し視界が聞かなくなってきたと判断したため。10時35分に頂上山荘の所まで戻り、中岳の迂回ルートを進むことを選択。このコース結構厳しいものがあり、中岳の岩場を嫌ったが、更に厳しいものとなった。案内図にたいして時間が変わらないと書いてあったが、実際そうだった。危険度も高かった。
天狗荘の前に10時55分に出る。ここで早めの昼飯を食べる。といっても、おにぎり2個を分けて食べる。11時20分そこを出て、30分には乗越浄土へ出る。下りも慎重にしないといけない。慎重に下っていくが、登りの人も多くなって時間がかかる。12時15分ようやく、八丁坂を抜ける。このころ雲ゆきがどうも怪しくなってきた。
先を急ごうとする則と、花を撮りたい順さんとで、ここで分かれる(左の写真は「とうやくりんどう」と「こまくさ」)。則は先に行って、ロープウェイの順番をとることにする。そのうちにとうとうポツポツとやってきた。則が千畳敷駅にたどり着いたときにはそうでもなかったが、順さんが帰ってきたときにはかなりの雨になっていた。順さんが到着したのは12時35分。大雨の中、かなりの人がこれからの登山を目指して集まってくる。年配者が多い。皆完全な装備をしているが、それでもこの雨の中を八丁坂を登るのは大変に危険に思えた。
ここでロープウェイの順番待ちで、狭いテントの中で2時間弱待ち、14時10分ようやくロープウェイに乗れた。バスは駅ゆきは本数が少なく、18分に着いたものの、40分まで待たなければならなかった。下界に下りてみると雨はパラパラ程度で、日も少しさしている感じ。これでは下の人も登ってくるわけだ。15時27分に、新宿へのバス・ターミナル近くでおろしてもらう。バスは最終便のキップを持っていたが、16時発に変更してもらい、途中渋滞などもあったがほぼ予定の19時50分に近い時間に到着。