5、9月25日(土)
起床(0500)グラーツ・ホテル発(0820)列車(0926~1158)昼食(1230~1335)シェーンブルン宮殿(1406~1530)免税店(1554~1635)美術史美術館(1653~1740)シュテファン寺院前(1750~1810)ホイリゲ(1900~2010)ホテル着(2050) ホテル:ルネッサンス 320号室
5-2 センメリング鉄道でウイーンへ
グラーツ・ホテル発(0820)
お天気は良くない。今にも雨が降りそうだ。
今日は列車でウイーンまでの移動となる。まずバスで駅まで送ってもらい、我々を下ろしたバスはそこから直接ウイーンへひた走ることとなる。
昨日のガイドさんが、列車の切符などの手配をしてくれるというので、駅まで世話をしてくれる。
センメリング鉄道は世界遺産に登録されている。アルプスの峠を越えたヨーロッパ初の山岳鉄道として知られており、ウィーンとグラーツを結ぶ路線のグコグニッツからミュルツシュラッグまでの約42kmの区間に15のトンネルと16の高架橋がある。
建設当時は馬車しか手段のなかったアルプス山脈のセンメリング峠に鉄道を引くことが最大の難関で、1848年に工事を開始し、多くの犠牲者を出しながらも、6年で工事を完成させた。当時としては世界最高地点を走る鉄道の開通になる。
これも1998年、困難な地形での建設や、鉄道と周辺の風景との文化的景観などが評価され、ユネスコ世界遺産に登録されている。行く直前にNHKの世界遺産で見ていたので、今回の旅の楽しみの一つだった。
5-2-1 グラーツ駅着(0850)
駅には、少し早めに着いた。駅前には自転車が行列的に並んでおり、懐かしい感じだ。 まだ時間があったので、しばらくフリータイムとなった。すぐ目の前に本屋があったので、現地の地図を探したが見つからない。あきらめきれずに店の人に聞いたが、やっぱり売っていないと言うことだった。
他に行くところもないので、駅に入ったところの写真を撮ったりして時間を過ごした。この駅舎は新しく造られたもので、正面玄関天井画は、特徴の一つになっている。一面に描かれているのはオーストリアの現代アートの第一人者、ペーター・コグラーの作品。コンピューターを使って表現される巨大なアート、と言っても、何を描いたものなのかわからない・・・。
それからホームへ行ったが、まだ列車は来ていなかった。ここが始発ではないので、これは仕方がない。
やや遅れてようやく到着。
5-2-2 列車内 (0926~1158)
<EC252 車両番号408ー73、74番>
我が家は乗り込んだのが早かったので、すぐの席に座った。グループとしての指定はあるが、各個人は自由席となっているからだ。向かい合わせの4席という造りは日本のと同じ。
右側が山並みが見えるというので、右側の席をゲット。が、あいにくのことに天気が悪く、更に霧が深くて殆ど見えない。
すぐに山に入るのではなく、川沿い、道路沿い、農地沿いと人家の近くを通る。が、景色的にはあまり見る物はない。いや、山岳地帯に入ればアルプスの山並みが見えるはずなのだけれど、山に入ったであろう頃は全くと言ってよいほど何も見えず。ブロッケンを思い出す。
隣はコンパートメント車両。その次がラウンジ。トイレは各車両ごとに付いている。外が見えないので、見学がてらラウンジへ行く。そこで、ワインを飲む。デキャンタのつもりがグラスできてしまった。
この列車は特急なので止まらないが、結構駅が多いようだった。また、自転車を乗せられるようにもなっており、途中で何台かの自転車が乗り降りしていた。
かろうじて跨線橋も見ることができた。
10時42分頃セメリング駅を通ったらしい。
ウイーンが近くなるとさすがに高層ビルが見られるようになってきた。雨の方もどうやら峠を越えたようだ。
5-5 ウイーンの街その2
今日は自転車のイベントがあるというので、道路は交通規制が敷かれ、時間で通れなくなるので、それを避けるように行程を組むという話があった。
レースではなく自転車でのパレードのようだ。やはりパレードに参加するのだろうか、自転車が目立った。
まずは、昔城壁のあった所ですという道を走った。この辺りには、19世紀後半に建てられた建物が並んでいる。中でも、フランツ・ヨーゼフ一世が建てたものは、今は裁判所となっている。昔の馬車が入っていた建物は博物館になっている。と、次から次に説明をしてくれたが、いかんせん車窓からの眺めなので、確認はできず。
はっきりと分かったのが、美術史美術館。そこにあるマリアテレジアの像。ただ,後で来るので、とあまり写真はとらなかった。
他にも、100年ほど前に流行ったというユーゲントシュティールの芸術家たちの建築物が見られる。
はじめにセセッシオン。「分離派」と呼ばれる芸術家グループが築いた展示館。黄金のドームがあるのですぐに分かる。
その辺りがナッシュマルクト。食料品の市場外だ。八百屋、パン屋、肉屋を中心に店が広がり、最近では刺身や寿司も手に入るとか。
その先ではのみの市が開かれている。のみの市は土曜日しか開かれない。ということは今日は土曜日だから開いているわけだ。ここには、面白いものがそろっているそうだ。それだけに人が大勢集まり、スリの仕事場ともなり、極端な話、今週取られたものが来週には店頭に並ぶこともあるのだとか。覗いて見たい気もしたが、走り抜けた。
また、ユーゲントシュティールの建物がある。
まずはオットーヴァーグナーによる通称マジョリカハウス。イタリアのマジョリカ焼きタイルを壁面に使った美しいアパートだ。普通の住宅なので、中に入って見学というわけにはいかない。
それに隣接するのがこれも通称メダルの家。メダルなどの金色の装飾が美しい建物で、メダルはコロマン・モーザー(愛称コロ・モーザー)の作。
説明を聞いて慌ててカメラを向けたので、あまりよく写っていない。