オーストリア世界遺産駆け足旅行 第六日目a

6、9月26日(日)

起床(0500)ホテル発(0830)ヴァッハウ渓谷(0945頃~)メルク修道院(1112~1250)昼食(1255~1415)ウイーン自由散策(1525~1755)夕食(1808~1910)コンサート(1935~2205)ホテル着(2220)

6-1 朝

起床(0500)朝食(0630)ホテル発(0830)

 昨日からの雨はいっこうに止む気配を見せず、というより益々ひどくなっていくようで気が重い。
 今日は渓谷沿いを走るので、こんなお天気では、セメリングの二の舞だ。
 そんなことを思いながら朝食へ。ここにはご飯があったので、noriは卵かけご飯にした。junはオーソドックスに洋食。
 出発の頃にも横殴りの雨風の模様なので、雨用の厚手のヤッケを上下ともに着込む。

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6-2 ヴァッハウ渓谷へ

 雨の中の出発となった。今日は一番はじめに座席を取る番なので、最初に乗り込むことを狙っていた。その甲斐あってめでたく二人とも一番前の席をゲット。ただし、雨のガラス越しなので、あまり写真は撮れないなあ、とやや気落ち。
 走り出して、煙突のある現代美術的値建築物が目に入ってきた。それはゴミ焼却場とのこと。そういえば確か地球の歩き方に出ていた。

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6-3 ヴァッハウ渓谷(0945頃~)

 ヴァッハウ渓谷 は、オーストリア北部のドナウ川下流地域に広がる景勝地。南北の山脈に抱かれた36kmに及ぶ渓谷一帯が「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」の名で、ユネスコの世界遺産に登録されている。
 渓谷の両岸には古城や修道院が点在し、観光クルーズとして人気がある。本当はそれに乗りたかったのだが、残念ながらこのコースではバスでの移動になっている。
 雨の中をしばらく走って、ドナウ川や山の頂に城のような建物が見えるようになり、もう渓谷ですと説明があったと思ったら、クレムスというドナウ川の船乗り場になっている街で休憩をとってくれた。

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6-3-1 クレムス (0947~1025)

 船着き場を見るだけかと思ったら、添乗員さんが、町を案内してくれるという。が、目立つものは何も見えず地味な街の雰囲気だ。
 まず一番先に目に付いたのは道路に並べられた石の人形。形がわら人形に似ている。
 少し行くとブドウ畑が山の斜面を埋め尽くしていた。この渓谷沿いはワインの名産地でもある。
 それから少しフリータイムになったので、町中を散策した。看板や壁の装飾など、結局そう言ったものを見ながらの散策だった。
 栃の実が沢山落ちていたのが珍しかった。栗に似ていて、パカッと実が割れて道いっぱいに落ちていた。

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6-3-2 川沿いに点在する建物

 そこからは、ドナウ川と、観光船と、ブドウ畑と、次から次に現れる城や教会などを見ながら進んだ。勿論車窓からなので、余りよい写真は撮れない。
 しかも右、左と忙しいったらなかった。
 この雨の中、自転車でツーリングをしているグループもいた。さすが自転車の国らしい。

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6-4 メルク修道院

 バッハウ渓谷の町メルクにあるベネディクト派の修道院。11世紀、バーベンベルク家レオポルド一世により建立、18世紀に大きく改築された。同国屈指のバロック様式の建造物として知られる。2000年に世界遺産に登録された「バッハウ渓谷の文化的景観」に属する。 
 この修道院は「横にのびた摩天楼」あるいは「信仰の要塞」などと呼ばれることもある。10万冊に上る蔵書を誇る図書館や金色に輝く豪華な礼拝堂、テラスから望むドナウのパノラマなど見所が多い。また、マリー・アントワネットがフランスへのお輿入れの際に宿泊したところでもある。

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6-4-1 自由散策

 一時小降りになった雨が、ややまた強くなってきた。風も強く寒い。
 バスを降りてからガイドさんとの待ち合わせ時間までまだあるというので、それまでフリータイムになった。
 聖レオポルドと聖コロマンの像のある門を通り、更に東ファサードから入る。アーチ型入口の上の像は、使徒ペテロとパウロ。交差している二つの鍵は、この修道院の紋章。屋根の上に見えるのがメルクの十字架。
 高位聖職者の庭という中庭で写真を撮ったりする。
 その美しい黄色の建物が中庭を囲むように造られている。このファサードの中央部分に青色で絵が描かれているが、これは今までのフレスコ画が風化して修復不可能になったため、新しく1988年に作成されたものだとか。近代的な作風ではあるけれども内容はバロック風で伝統的な要素を取り入れたものだそうだ。東側の絵は正義、西側は賢明、南側は勇気、北側は節度を表現しているとのことだが、正直よく分からない。
 この庭の中央に噴水がある。そこが集合場所だ。ところが、5分ほど前になっても誰もいない。ウイーンでのことがあるので、またかと思いながらしばらくウロウロする。同じようにウロウロしている人と共に、集合場所が違うのかとあっちこっち添乗員を捜す。ところが時刻ぴったりに添乗員が現れる。寒いのでインフォメーションにいたとのこと。大半の人が一緒だった。その人たちはどこにも行かずにそこにいたらしい。しかし、普通は添乗員だけは5分くらい前には来ているだろうが・・・。

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6-4-2 内部

 ガイドさんと合流して中に入ることになったが、入り口には長い行列ができていた。が、いつものように団体で、先回り。
 ここは1702年から1736年にかけて、ヤコブ・プランタウアーの設計により建設された。そしてどうやらこの人がその本人らしい。
 元々はバーベンベルク家の宮殿として造られたが、やがてハプスブルク家の修道院となったそうだ。

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6-4-2-1 皇帝の階段

 柱の色も、模様もピンク。階段途中に彫刻や文字があったのだが、、ピンクがあまりにも綺麗なのでそちらにばかり目が行ってしまって、解説がなされたのかどうかさえ分からない。
ここを上って行った2階3階に63の部屋があり、そこが王と家族たちの部屋として使用された。

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6-4-2-2 皇帝の回廊

 バーベンベルク家の初代レオポルド一世からハプスブルク家の最後の皇帝カール一世までの肖像画が並んでいる。
 中央にあるのが、マリア・テレジアとフランツ・ヨーゼル一世。そこから右側に並ぶのが、ハプスブルク家のもので、左側がバーベンベルク家のものになる。
 我々は、左に進路をとった。
 ここは、壁も天井も模様も白。突き当たりのドアの上にはやや黄色みがかっているワシが花の蔓を加えている。
196mの回廊の横の11室すべてが宝物などの展示室になっているそうだが、今回は時間の関係でカット。

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6-4-2-3 セーフティボックスのある部屋

 セーフティボックスと言っても半端なものじゃない。鉄製の牢獄のようなものだ。複雑な鍵が付いていて、何と30もの仕掛けがあるとか。宝物や書類など、貴重なものをしまっておいた.これは17世紀まで使われていた。今は、現在のお金も含めていろいろな時代のコインが投入されていた。
 また、この部屋には、ビデオや写真もあって、町や修道院の全体の様子が分かるようになっている。

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6-4-2-4 模型のある部屋

 更に良く分かるのがこの部屋。中央に模型が置かれてあり、ぐるぐると回転している。 更に天井にも鏡が備え付けられていて、そこに映った姿を見ることができ、把握しやすいように工夫されている。
 宮殿の見張り塔や城壁の様子もよく分かる。
 修道院には497もの部屋があり、そのうちの20ほどが公開されている

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6-4-2-5 広間(マーブルホール)

 王族と貴賓のための大食堂として使用された部屋。ドア以外はすべて本物の大理石で造られている。壁は化粧漆喰大理石、彫刻は、木で彫った物を金箔で覆ったもの。
 また、オーケストラボックスも造られていて、優雅な食事の様子が思い描かれる。
 天井はすべてフレスコ画で覆われている。だまし絵になって立体感を出している。これは、ポール・トロガーにより1732年に描かれた。暗闇から人々を近代化と文化の先に導く教え、というのがテーマというが、分かるような分からぬような・・・。
 大理石は重いというので、柱でそれを支えている男が顔をしかめていてつらそう。
 床の中央に暖房がある。下から暖まるようになっているそうだ。つまりは床暖房といったところか。

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6-4-2-6 テラス

 広間と図書室をつないでいる外のテラスに出る。風が強く寒いが、それ以上に景観がいい。ドナウ川とヴァッハウ渓谷、そこに広がる町が素晴らしい。
 左の方に水門が見えるが、水力発電所とのこと。途中休憩したクレムスからそこまでが36kmにわたるヴァッハウ渓谷で、そこから先は違うのだそうだ。
 反対側には、65mの尖塔を持つ教会がある。1738年の火災の後に、ヨセフ・ムンゲナストによって再建されたもの。塔の中央には復活したイエスがおり、その下にはペテロとパウロの像がある。正面の教会のプレートには「PETRO(聖ペテロ)とPAULO(聖パウロ)」の名が見られ、彼らに奉納されたものであることが伺える。
 昨年修復が終わったばかりだということで、色が綺麗だった。
 右を見ても左を見ても、どちらを見ても感動ものだ。お天気がよければもっとゆっくりとしたいところだった。

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6-4-2-7 大図書室

 テラスから重い扉を開けて中に入るとそこは図書室。
 9世紀に書かれた手書きの写本や15世紀以前の初期の印刷本などの貴重な書物も保存されており,約10万冊の蔵書を持つ。こうした図書室が12あり、今我々がいる大きな図書室には、1万6千冊の図書が並んでいる。公開されているのは、ここと隣の小さな図書室だけで、後は非公開。
 とにかく本で部屋が埋め尽くされている。2階部分にもびっしりと本が並んでいる。コロネリという人の作ったこの1対の地球儀・天球儀も置かれていた。ちなみにコロネリは生涯にわたり多くの地図・地球儀を作成しており、その作品はオーストリア国立図書館をはじめ、ヨーロッパのいくつかの図書館・教会図書館にも保存されている。
 ほかに望遠鏡もあった。これは、ここに神学関係だけではなく科学などの蔵書もあるためとか。
書架と見える一部分が実は窓というのもあった。よく見ると分かるのだが、そこをあけると窓になっていて明かりを取り入れることができる。
 ここの天井画も素晴らしいが、やはりポール・トロガーによる。

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6-4-2-8 小図書室

 公開されているもう一つの小さい図書室。ここには19世紀からの主に歴史関係の蔵書があるそうだ。
 螺旋階段が見えるが、立ち入り禁止となっている。ここから残りの図書室へ移動できる。

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6-4-2-9 教会内部

 外へ出る方の螺旋階段を下っていく。カタツムリの殻の中を歩いているようだ。すると教会に出る。
 ここは自由見学。バロックなので、装飾が派手派手.。
 主祭壇の材料は,やはり大理石。祭壇を囲むのは、ピンク色にも見える大理石の柱。それと木に金箔を施した装飾。この教会全体で使用されている金は4tだそうだ。
 主祭壇は「聖ペテロと聖パウロが殉教を前に互いに別れを告げる像」。周りにはいくつかの礼拝堂もあるが、それらもフレスコ画で彩られている。
 天井のフレスコ画は、ヨハン・ミヒャエル・ロットマイヤの手により1722年完成。「聖ベネディクトの天への道」だそうだ。
 3553本のパイプオルガンは1970年に新しく作られたそうだ。
それらすべてが見事すぎて、目がチカチカし、焦点が定まらないまま写真を撮って過ごした。

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6-4-2-10 内庭

 出口へ出るためにはまた外へ出なければならない。コロマンの庭といわれるところで、
教会の西側ファサードになりここが教会の出口。先ほどテラスから見たものだが、ここからは下まで全部見ることができた。
 寒いが、やはり見応えのある所なので、少し見学をした。が、他の人は急ぎ足で通過して行ってしまい、おかげでのんびりと写真を撮ることができた。

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6-5 昼食(1255~1415)

サラダ、魚ホワイトソース・ライス添え、デザート

 昼食は、修道院の庭にあった。我々の席は地下に用意されていたが、そこを埋め尽くしているのは殆どが中国人団体。賑やかだった。
 雨の方はどうやら止んだようだ。

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